
Izakaya散策205軒目 和歌山県新宮市
「お食事処 きく」
日本三名瀑の一つ「那智の滝」。

以前から行ってみたかった、この名所を今回、初めて訪ねる事が出来ました。

そして、そもそもなのですが和歌山県自体が初めての訪問です。「神々が棲まう自然崇拝の聖地」と言われるだけあって、素晴らしい空気感です。感動しました。その「那智の滝」から車で30分。次に目指したのは新宮市。
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まずは2016年に‥

世界遺産に追加登録された‥

「阿須賀神社」を参拝です。

世界遺産に選ばれた理由は、古代から続く熊野信仰における重要な場所であり、その歴史的価値が評価されたとの事。朱色の社殿が美しいですね。そして、ここからスグの「新宮城」に向かい‥

早速、登城です。「新宮城」は熊野川沿岸の小高い丘に見える「丹鶴山」と呼ばれる山に築かれた平山城。現在は多くの石垣のみですが江戸末期には白漆喰で仕上げられた土塀に囲まれ、櫓、天守が美しく映える優美な城だったそうです。

天守があった跡からは「熊野川」を眺める事ができます。「新宮城」は「熊野川」の水運と熊野灘を見渡す地理的優位性を活かして築かれたとの事。その為、城下町も大きく発展したそうです。さて、ここから「JR新宮駅」に向かい駅から歩いて10分程の所にある本日のお目当て‥

「お食事処 きく」さんに訪問です。

渋めの印象です。そして、歴史を感じる暖簾が興味をそそります。

店内はカウンターが6席ほどとテーブルが2席。常連さんだろう人がお一人で、やってます。僕もカウウンターに腰かけてから「生ビール」をお願いしました。

まずはお通しです。「イワシのフライ」と「唐辛子の素揚げ」。どこでも見る品ですが、これ最高でした。揚げ方、味付け、食材どれをとっても、この店の(女将さんの)実力が分かります。そこで品書きを見てみると‥

素朴な肴が並んでいます。この中から‥

「すじ煮込み」。これ抜群でしたね。牛は地元の「熊野牛」。味付けが優しくて、いくらでも入りそうです。

「きく焼」。豚バラとキャベツを卵で包んである素朴な品ですが、かかっているオーロラソースも相まってビールが良く進みます。

お代わりは中々、見ない「晴れ風」の瓶を。

せっかく紀伊半島の先端に来たからには魚介もと思いましたが、あいにく、この日の鮮魚は「赤イカ」のみ。当然ですが‥

頂きます。オォ、甘くて美味しい !

合わせるなら和歌山の地酒「黒牛」。これを燗酒で。和歌山の酒と言えば僕のイメージはこれですね。旨い !

焼き物も頂きました。「かます塩焼き」。脂乗りも良く、ホクホクしてこれも美味い。

これには地元、新宮の地酒「太平洋」を。これを燗にするのが一番との事。もちろん、燗酒で。魚介との相性抜群でシッポリやりたくなる酒ですね。

以上の肴と酒を提供してくれたのが「きくの女将さん」。ここ新宮で40年以上の歴史を誇る「おふくろの味」は地元民だったら通うだろう優しい味と居心地でした。居酒屋とは、こんな店の事を言うんだろうなと実感しました。ごちそうさまでした。

「お食事処 きく」
和歌山県新宮市井の沢9-15
TEL/0735-22-8643
営業時間/17:30~22:00
定休日/日・祝日
お薦め/すじ煮込み・きく焼・魚介 他
